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スカートはかぼちゃ ぼる92 ~なつみかんさい~

 今日、姫のんとのしろさんと、かんさいで物語における分類的な話をした。

 ちなみに私は、物語というものは、大別してストーリー物とキャラクター物に別れていると思う。

 ストーリー型の特徴としては、特に『テーマ性』『独走性』が重視させいて、展開とか謎とか葛藤とか、物語の骨格なるべきものが一番重要で、そこに影響しないような事柄はなるべく排除するように作られる。
 キャラクター型というのは、みんなが好む売れるキャラクター魅せるためにある作品で、この場合、ストーリーはそのキャラクターの魅力を引き出せるように構成するべきであって、テーマなどに左右されるべきではない。

 前者によくみられるのは、ミステリーとかストイックな映画なんかで、後者は萌え系の美少女ゲームなどが典型でしょうか。
 まぁ、要するに、この作品は、ストーリーを魅せたいのか、キャラクターを魅せたいのか、そこで分けていると思ってくれてもいい。

 はてさて、こんな話をしていると、『笑うセールスマン』は、ストーリー型なのか、キャラクター型なのかという話になった。
 個人的には完全なストーリー型。作者はストーリーであり、テーマー性であり、人間の人間性の部分を描きたいのであって、その登場人物たち自体を描きたいわけではないと思うからだ。
 で、これが揉めた。揉めに揉めた。

 うちの会社はこんなのばっかりである。

 そもそも、ストーリー型とキャラクター型なんて、あまりにも大雑把な分け方だから、揉めるのは当たり前っちゃー当たり前なのだけど。

 ちなみに私が、ストーリー型とキャラクター型と二種類の形があるとしているのには理由がある。
 舞台、小説、ドラマ、映画などなど、古来から存在している作品は、どれもこれも完全にストーリー型である。その話を通して、伝えたいこと、いわゆるテーマ的なものを読者なり視聴者なりに表現している。基本中の基本の作り方で、ぶっちゃけ、この世に存在しているほとんどの作品は、ストーリー型だと言ってもいい。

 私も今までずーーーーと、この考えで生きていたのだけど、この価値基準と、思考回路しか持ってないと困ることが起こった。

 つまり、美少女ゲームの評価を正しくすることはできんのである。
 萌え系の美少女ゲームとか「To Laveる」的ラブコメ漫画を、ストーリー型の価値基準に当てはめると、どれもこれも薄っぺらで、テーマとかストーリーとか伏線とか、小説的文学的映画的テクニックが一茶ない上、ご都合主義の塊で、全然、ぜんぜぇん面白くない。
 実際、私は、一時期ストーリー病にかかっていたことがあって、美少女ゲーはレベルが低いと信じていたころがあった。「あんな薄っぺらな話、誰でも書けるじゃん」と本気で思っていた。

 しかし、そんなことはない。
 大きな間違いだと思う。

 萌えゲーに代表される作品のストーリーの薄っぺらさは、キャラクターを魅力を表現するために、ストーリー的な展開を、型に当てはめて作っている。
 普遍性のあるお決まりの型(お約束とも言うが)を用いストーリーを単純化させることで、キャラクターの魅力を、より分かりやすく表現しているのである。
 キャラが魅力的なら、それ以外のことはあまり細かくは言わない。
 ちなみにストーリーが凝っているキャラ作品もあるが、ストーリーが凝っているから素晴らしいのかというと、必ずしもそうではない。シンプルでもいい話は多いし、シンプルだからこそいい話もある。「分かりやすい」というのは一つの武器である。

 そういう基準を持っていないと、正しい評価を下せない作品があるのではないのか?
 そう思うからこそ、ストーリー型とは別に、キャラクター型の話の作り方もあると私は言っているのである!

 ちなみに、私はこの概念に目覚めてから、『撲殺天使ドクロちゃん』が死ぬほど面白くなった。それまで全然面白くなかったんだけど……。価値観変わるって面白いです。

 ――と、まぁ、そんなことを話していました。

 我ながら……
 締め切り近いのにするような話じゃないなぁと心底思いました……。

 いや、ほんと、何してるんでしょうね……。私……。
 このblog書くのも一時間以上かけてるし……トホホ

コメント一覧

by まりんれいく 2009年03月24日(火)13時03分 編集・削除

今までエロゲーで売れなかったけど評価の高い
作品は、シナリオ重視の作品であることから、
短期間で売り切るためには、キャラ物に力を
注いだ方がよさそうですね。

一般的に考えてエロはシナリオに付随する要素。
つまり、キャラがエロいシナリオを演じるわけで
キャラそのものがエロいわけじゃない。
エロゲのエロを評価するにはシナリオを
読まないといけないストーリー物になりますね。

それをキャラ物として考えると、
エロゲーのエロはシナリオに付随するものじゃなくて
キャラクターに付随するほうが、
販売しやすいんじゃないでしょうか?

外見的にエロいキャラクターを
作りこんで、ラノベ風の都合主義のシナリオで
動かすという算段で、
キャラのセンセーショナルなイメージで
メディアに売り込むわけです。

と、思ったらそれは最近ヒットしたアニメ作品が
それですね。今後そういうキャラ作りが
主流になっていくと思います。

by なつみかんさい 2009年03月24日(火)14時31分 編集・削除

キャラクター主動で、作品展開というのは元々エロゲーとかギャルゲーが行っていたもので、アニメとか漫画とかラノベとかが、そのあたりの要素を取り込んだというのが正解だと思いますけれど、これも結構前の話で私なんかはすでに主流になっちゃってるなぁって思っていたりします。
キャラが売れればグッズ展開とかもできるわけで、某大手ゲーム会社なんかは、ゲームそのものの売り上げよりも、グッズ売り上げのほうが強かったりするんで、萌文化が根付いた昨今では、そういう売り方も一つのやりかただとは思います。

まぁ、世の中いろいろやりかたがあるということですね。

by まりんれいく 2009年03月25日(水)11時03分 編集・削除

キャラを主流にすべきと言ってると思われてる。
(´・ω・`)ションボリ。